ベリーズ×柔道 青年海外協力隊活動記

青年海外協力隊2017年度1次隊の柔道隊員として中米ベリーズで活動中。ベリーズについて、ベリーズでの柔道について書いていきます。

近況報告と7ヶ月時点でのベリーズの印象

2ヶ月くらい更新をさぼっている間に年が明けてしまいました。 今年もよろしくお願いします。

まとめて近況報告です。 また、ベリーズに来て7ヶ月が経ちましたが、正直にベリーズの印象を書いてみました。

1.ニカラグアの中米大会参加(2017年12月)

 中米大会には選手2名と私の三人でニカラグアに行って来ました。 詳細報告は、ベリーズ柔道協会のサイトにレポートを書きました。

judobelize.org

残念ながら2選手ともに1勝もすることができませんでしたが、中米のレベルがどういう感じなのかは掴めました。 階級によっては強い選手もいるようでしたが、全体的には日本のトップクラスではない大学生くらいの感じがしました。 というわけでベリーズとはまだまだ差を感じましたが、目指せないレベルではないということも分かりました。 選手も私も悔しかったので、2018年もっと頑張ろうという決意ができました。 どんなレベルの大会でもいいから海外で1勝というのを2018年の目標にします!

2.任国外旅行と配偶者呼び寄せ

 中米大会の後、数日休みをもらってニューヨークとフィラデルフィアに遊びに行ってきました。 先輩隊員に途中合流という形だったので、実質3日間だけでしたが、堪能しました。 ニューヨークでは、めちゃくちゃベタですがタイムスクエアを見たり、ウォール街に行って楽しんできました。 そしてフィラデルフィアは映画「ロッキー」の舞台ということで一生でいつか行ってみたいと思っていたところなので、 念願叶って最高でした。 詳細は先輩隊員のブログにまとまってます→

任国外旅行 ~憧れのNY編~ - 遊びに行ってきた話

 また、12月のクリスマスから31日まで妻が配偶者呼び寄せ制度を利用してベリーズに来てくれました。 活動も見てもらえたし、ベリーズがどんなところかを見てもらって少し安心してもらえたので良かったです。 いいリフレッシュができました。

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3.ベリーズ柔道協会ウェブサイトの改善

 11月に協会のウェブサイトを立ち上げましたが、それからカレンダーや記事の追加など内容の拡充を進めて来ました。 また、”Judo belize”でGoogle検索しても協会のサイトが全然上位に来なかったので、SEO(Search Engine Optimization)もちょっとがんばりました。 というわけで、今はGoogleで”Judo Belize”と検索すると一番最初に協会のサイト(http://judobelize.org)が来るようになってます。 これは結構嬉しかったです。 協会のサイトは今は全て私が担当しているので、今後も私の好きなように更新していこうと思います。 当面はTechnical Archiveの完成とインタビュー記事の追加を考えてます。

4.2018年の柔道協会活動スケジュール

 今年はもっと国際大会に参加するべきだということで、予算確保、選手のレベルアップ、広報活動やスポンサー獲得にむけて動くことになりました。 また、昇級審査も年3回行うことになりました。審査は私の担当なので、2月の審査に向けて準備を進めているところです。

5.柔道指導について

 12月からは涼しくて、柔道をしやすい環境です。 年が明けて2日からは早速活動が始まりました。今は週に6日、1日2〜3コマくらいで活動しています。 指導は相変わらず試行錯誤しながらやっています。 準備体操やマット運動でほとんどの時間が過ぎることも多いです。 かといっていきなり柔道の技を教えようとしても、身体の動かし方がわかっていないので真似るということもできません。 「気をつけ」や「正座」も毎回やり方を教えないといけないクラスもあり、日本とは全く違うペースで進めています。

ところで、ベリーズでもクレオールとメスティーソの子供では、個人差では納得できないほどの違いを感じます。 人種ごとの違いは、差別とも捉えられてしまうので表現が難しいですが、動きの性質によって得意不得意は確実に あるように思います。そして日本人は細かい動きや手足指などの末端制御が得意なんだと思います。

とにかくなかなか指導が進まず、自分で教えていながらも「これって全然柔道になってないよな」と思うことも多いです。 何が柔道で、何が柔道の楽しさなのかは人によるので私の好みを押し付けたくはないですが、 練習では、自分が思う柔道の楽しさとは離れてしまうことも多いです。

安全面を考えると、寝技はともかく立ち技は受身や基本動作がある程度できてからになってしまうので、 ほとんどの子供とはまだ立技の練習ができていません。 寝技は抑え込み技はできるようになってきましたが、それ以上はなかなか進めていません。

また、欠かさず来る生徒よりも来たり来なかったりという生徒のほうが多かったり、 そもそも指導が週に1回1時間というクラブもあるので進め方が難しいです。 そしてそんな状態で、子供や保護者から「柔道ってこういうものなんだ」と思われていると思うと悔しいです。 最近ある子供に「柔道って面白くない」と言われてやりきれなくなりました。まだ投げ技すらほぼできないのに…。 「俺だってもっと投技とか相手によって戦い方を変える面白さとか伝えたいよー!」と思いましたが、 結局は私の指導力の問題でもあるので、何も言えませんでした。

大人のクラスも来たり来なかったりする人や遅刻が多いので、全体のペースが遅くなったり、 私が、進度が遅かったり遅刻した人につきっきりになることも多いです。

そういう状況なので、昨年11月くらいから事前に練習メニューを考えるのをやめました。 毎回誰が練習に来るのか、誰が遅刻して来るのかもわからないし、進むペースも予想がつかないからです。 そのため、何となくこんなことをしようとは頭で考えておいて、その場でメニューを組み立てることにしています。 あとは今更ですが各クラスの出席簿をつけ始めました。 これまでは練習メニューのノートに出席者を記入していましたが、出席率などを把握して、 大会に派遣する選手を決める際の参考にしたり、出席率が高い生徒に日本のお菓子やポストカードを プレゼントすることにしました。

ちょっとネガティブなことが多くなってしまいましたが、子供も大人も楽しそうに練習してくれているので、 それは本当に嬉しいです。

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ところで昨年中米大会に出場した二人は、今年から所属クラブに関わらず毎日私が指導しているクラブに来て 練習することになりました。国際大会で1勝するという目標のためにはこれでも足りませんが、 二人とも納得して練習に来てくれているので何とか強くしてあげたいと思います。 その二人を始め、定期的に練習している生徒は上達が見て取れるので、励みになっています。

6.ベリーズの印象

 ベリーズに来てから7ヶ月が経ちました。 正直に現時点でのベリーズの印象を書こうと思います。 ベリーズは地域によって民族構成や文化が違い、これはあくまでもベリーズシティにおいての私の主観です。

なお、海外で生活した時の心境や印象の変化が「異文化適応のW曲線」などで説明されていますが、 今回のベリーズでは今のところそういった変化はありません。 学生時代に1年間ハンガリーに住んだ時はまさにW曲線を経験したのですが、今回はやや低めの直線でここまで来ました。笑

ベリーズシティの第一印象は「ん、ここが街か?」でした。 5階建以上の建物はほとんど無く、ダウンタウンも小さな商店街みたいです。 これまで旅行や仕事で35カ国くらい行きましたが、国の最大の都市でここまで「街」感がないのは初めてでした。

あと、ゴミが多いです。道路にゴミが多いだけでなく、小学校とかでも校庭や廊下にゴミが散乱しているのは結構ショックでした。 暑い時期にバス停などでゴミが散乱している中で待つのは、虫が嫌いな私には結構勘弁して欲しい状況です。

人に対しても嫌な思いをすることは多いです。単純に愛想が悪いのかアジア人だから馬鹿にされているのか 区別がはっきりつきませんが、むかつくことも多いです(当然優しい人もいます)。 この前は小学校に柔道の指導に行った時に、そこの先生から「おいチャイニーボーイ、名前はなんだ?」と言われ、 頭にきたのでとりあえず名前は言わず、「日本人だ」とだけ答えました。 中国と日本の区別がつかない人がほとんどのような国だし、別に中国人と誤解されるのは一向に構わないのですが、呼び方がムカつき過ぎます。 こちらが馬鹿にされたと感じていることすら気がついていない気もしましたが、アホくさすぎてその表現が失礼だと伝えるのも諦めてしまいました。 「チャイニーボーイ」「チャイニーギャル」はベリーズではほぼ一般名称化しているくらいよく聞く表現です。 そのため、これまでも子供や大人から言われたことがありますが、小学校の先生でもそうした表現を使うということがショックでした。 とはいえ活動で関わっている柔道の方達は皆良い人たちなので、普段の生活ではそれほど嫌な思いをすることはありません。

途上国あるあるですが、時間や約束の感覚もルーズです。 住居関連で大家さんや複数の業者とやりとりすることがありましたが、ほとんどが約束に遅れるかドタキャンでした。 しかも、大抵強気のよくわからない言い訳をされて開き直られて終わるというパターンでした。 前の会社で営業をしていた時にインドネシアの方達とも仕事をしていて、その時も遅刻やドタキャンはよくありましたが、 彼らは謝ってくれたり、愛想が良かったので仕事で困ることは多々あっても最終的には憎めなかったのですが、 ベリーズシティだとこっちが悪いかのような態度を取られるので後味は悪いです。

これも途上国あるあるかと思いますが、隣人が爆音で音楽流しながらホームパーティしているので、 週末は夜中までうるさいです。昼間も音楽流しててうるさかったり、よくキレてまくしたててる声が聞こえます。 耳栓も買いましたが、窓が薄いせいもあり、効果は薄めです。笑 苦情言ったら逆ギレされそうなので、とりあえずこっちもイヤホンで音楽聞いてます。

ベリーズシティでは「相手に謝ったら負け」みたいな感覚なのかもしれません。街でもよく怒ってまくし立てている人を見ます。 インドネシアも南国ですが、みんな人懐っこくて、よく笑って、親切な人達だったなとつくづく懐かしく思います…。

約束を守る、時間を守る、礼儀正しくするということへの価値観が違うので、 未だにほとんどのベリーズ人との接し方や人間関係の築き方は分かりません。 ベリーズに来て、誰を信用していいのか分からないというのが、思いの外ストレスになっています。

日本で仕事していた時は、同僚や取引先と、相談しながら効率的に役割分担をして仕事を進めていくように心がけていましたが、 ここでは自分で出来ることはできるだけ自分でやるということも、計画的に物事を進めるためには大切なのだと思います。

一方、ベリーズの良いところも感じています。 キーカーカーやサンペドロ、マヤの遺跡など観光地に行けば人も優しいし、海は綺麗だし、街もある程度整備されていてゴミも気になりません。 観光には良い国だと思います。 また、途上国ではありますが、ベリーズシティは電気、水道、ガス、インターネットは安定していて、最低限必要なものは揃います。

治安は悪いですが、中米各国の中では良いほうらしいです。 それでもこの間タクシーに乗った時には、助手席に拳銃をむき出しで置いててちょっとビビりました。

あと良いところはバナナが安いこと、マンゴーが安いことです。笑

7ヶ月経って、どんなところに行けば快適に生活ができるのかもわかってきたので、大分楽になってきました。 中国、台湾、香港の方々が経営している商店やレストランがいくつかあって、みんな優しいのでお世話になりっぱなしです。 救われてます。

7.帰国後の進路

 派遣前から帰国後の進路については悩んでいますが、今のところ何も決まっていません。 とりあえず帰国後は夫婦で生活しながら「東京周辺で働きたいなー」くらいしかありません。 柔道は大好きですが、それは趣味として続けていければいいかなと今は思っています。 どんな仕事がしたいのか、どんな仕事ができるのか、悩ましいです。 正月早々にベリーズの朝の番組で、「生きがい」について話す機会がありましたが、 結局「生きがい見つけるのって難しいよね」くらいしか言えませんでした。 ちなみに浴衣か柔道着でと言われたので柔道着にしました。笑

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退職参加の同期隊員はもう何か考えていることがあるのか、気になるところです。

いきなりまとまりが無く、長くなってしまいましたが、今年はできるだけトピックごとにこまめに更新したいと思います。 というわけで元気でやってます。それではまた。