ベリーズ×柔道 青年海外協力隊活動記

青年海外協力隊2017年度1次隊の柔道隊員として中米ベリーズで活動中。ベリーズについて、ベリーズでの柔道について書いていきます。

選手たちへの指導について

選手たちへの指導について難しさを感じています。

練習を増やしすぎては不満が出たり練習に来なくなるということは前回書きましたが、 練習量を落としたつもりでいた練習でも、「この練習ではキツすぎてみんな来なくなるよ」とある選手から言われてしまいました。

選手たちからは勝ちたい、強くなりたいと言われています。 一方で、少しでも効率的に練習しようとすると、彼らが「キツすぎる」と言う反復練習は欠かせません(それでもまだ日本の中学生以下ですが…)。

これまで技の説明の時間を多めにして練習強度を下げる工夫をしてきましたが、それでは生徒は忘れてしまうということはこれまででわかっています。 ノートを書いたり、自分で研究したりと、練習外で柔道について考えるようなことはベリーズ人はしないとはっきりと言われてしまいました…。 「じゃあ絶対勝てないよ」って感じですが、結局どの程度勝ちたいという気持ちがあるのかがよくわからないのです。

一方で普段の練習では、試合を目指していない人もいるので、その人たちにも合った稽古が必要になります。 全員合わせて多くて5〜6人という感じなので、練習を分けるというのは現実的ではありません。 そして分けても来ないし。笑

例えば、ベリーズで一番強い選手がいて、もっと練習をしたいと言っていますが、その彼は朝練をすっぽかした一人です。 彼は、他の選手と私が日本にいる2ヶ月間、自主的に「投の形」を毎日練習していたと言っていました。 すっぽかされた朝練のあった前の週に彼らのために時間をとって形の練習をしましたが、技の順番も、礼法も、継足も覚えていませんでした。 嘘をついているとは思いたくないですが、どう見てもちゃんと練習していたとは思えないレベルでした。

一番強いその選手には、昨年の柔道イベント前に「投の形」を3週間程度集中的に教えていたので、その時よりも良くなっていることを期待していたのですが、 その時のことは全て忘れていたようでした。彼には「投の形」の公式DVDも渡していたので、やり方がわからなかった訳はないのです。Youtubeでもいくらでも上手な方々のビデオはあります(ベリーズのネット環境は割と良いです)。

怒るというよりも悲しくなりました。

一番強い選手、やる気のある選手でもこんな感じなのがベリーズ柔道の現状です。

そこで、「こんな練習ではベリーズの外では一生勝てない」と言ったところで選手たちがやる気になってがんばるかというと、そうではないということもこれまで経験してきました。ただ、「この人はひどいこと言うな」「失礼だな」で終わります。

現状では「勝てるようにがんばろうね〜」と言いながら、楽で(非効率だと思う)練習を続けていますが、それは不誠実だし、寂しいなとも思います。 でも今のところこれ以外のやり方が見つかっていません。

単純にストレス解消として柔道をするというのも柔道の楽しみ方の一つだと思います。 でも「勝ちたい」と言われると、彼らよりも柔道を長くやってきた人間として「勝ち」を目指すようなやり方を伝えるべきだと感じてしまいます。

彼らには仕事があって空いてる時間に稽古をしていて、私は退職して柔道のためにここにきたという時点でその差は明白なのですが、 もう少し柔道に、本気でなくてもいいから「誠実に」向き合ってくれる人がいる場所で活動してみたかったなとは感じてしまいます。

つらつらと愚痴を書いてしまいましたが、彼らに合わせたやり方で、多少非効率でもベリーズで柔道がなくならないように活動していこうと思います。